RとR R-9

架け橋

これまでのRとRは・・・。

打ち合いこそ!!次回の試合への勝利の道しるべだと。

私はそうおもっています。こう言う動きもある。こういうパンチの軌道もある。

そう言ったものは所狭しだが無限にあると思うから・・・こうやって打ち合いをして

「あなた」というボクシングを学ぶ。ということです。

プロでもアマでもなんでも!!日々鍛錬と勉強なのです。

ルイ 「ハァハァ・・・。」

ルイさんは私の事を思いっきり睨みつけている。

私も目をそらさないようにルイさんの全体を見る。

ルイ 「(山崎 麗・・・。たしかに甘い顔してるけど内心はかなり甘くない女ね・・・。闘争本能がすごいって訳かしら・・・。なんにしても!!私は絶対負けたくない!!!!)」

レイ 「(ルイさん・・・。悪くないボクサーです。この人はジムとかに定期的に練習をしていけば・・・いいボクサーになるはずです・・・。もったいない・・・人ですね・・・。)」

私は・・・自分の事より相手の事を考えていました。たしかにボクサーとして不謹慎ですが・・・もったいなくてしょうがない気持ちでいっぱい・・・。

ルイ 「うんっ!?(レイ!!ぼぉ〜っとしてるわね!??行くわよ!!!!!!!!!)」

レイ 「・・・。ん??はぁっ!!!しまった!!!!!!私!!!!」

ルイさんの左が動いた!!この機動は・・・左サイド!!私の脇腹を狙っていますね!!くっ!!

ドンッッッ!!!!!!

ルイ 「入った!!!!どうだ!!!!!!」

レイ 「うぐっっ・・・うぅ・・・あぁ・・・。」

私はたまらず口をあけてよだれが吹き出てしまいました。ここだけは・・・ここだけは誰のを食らっても・・・効く・・・。

ルイさんの左は私の脇腹に密着したまま。その左は私の脇腹にグッ!グッ!!と押している感じがした。これはこれで・・・

レイ 「うっ!!ううぅぅ〜・・・。」

ルイ 「ふふ♪ふふふふ♪効いてるみたいじゃない♪」

負けられないんです・・・。こんなことで!!!!!

私もまけずに反撃をしようと思いました。狙うは・・・ボディ!!!!少し上の方を狙って!!ルイさんが油断しているその隙に!!!

レイ 「はぁっ!!!!!!!!」

ドムン!!!!!!!

ルイ 「うん!!!!!!!!!クハァァァァァ!!!!!!!」

私が狙った場所・・・それはみぞおちの部分です。通常試合となるとみぞおちの部分と言うのは

筋肉とかなんとかでしまっていると聞きます。でも気の緩みや一瞬の油断でパックリと開いてしまう時があるそうです。

レイ 「やった・・・。」

ルイ 「あっ・・・あぁ・・・。」

ルイさんは私の脇腹に刺さっていたグローブがゆらりと下にぶら下がるのを確認できた。

ルイ 「はぁっ!!はぁっ!!(くそっ!!この女・・・。いつだってこうなるのよ!!この女といつも一緒だといつも!!!!!足が!!震えてる!!!!)」

レイ 「ルイさん・・・。あ・・・。」

ルイさんの足はもうふるふると震えている。ひぞおちへの攻撃が間違いなくKOへの架け橋になったのは間違いない。

その架け橋は間違いなく・・・渡りきってしまえば私の勝利は確実だと言えるでしょう。

つづく

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